江戸時代、芝居といえば歌舞伎。
歌舞伎の興行は、明七つ(午前4時頃)に一番太鼓がなり、明六つ(午前6時頃)から暮七つ(午後4時頃)まで行われたそうで、前の晩のお化粧から始まり、セレブは憧れの役者を芝居茶屋に呼んで酒宴を設けたのだそうです。
丸1日を「お芝居見物」にあてた、今では考えられない優雅な一日ですが
当時は照明器具などもあまりいいものはなかったですし、火事も怖かったということで、太陽の光の中で芝居を行ったため、日の出ている時だけが芝居を行えたのだとか。
天保13年(1842)、中村座・市村座・森田座の幕府公認の歌舞伎三座が浅草寺の裏手に移転。猿若町(さるわかまち)ができて芝居茶屋などが立ち並んだそうです。
幕府公認の芝居小屋には「櫓(ろ)をあげる」ことができ、そこで寄せの太鼓を叩いたのだそうです。
櫓とは、芝居小屋の入口上方に取り付けた、人ひとりが乗れるほどの籠のような骨組みに、2本の梵天と5本の槍を組み合わせ、それを座の定紋を染め抜いた幕で囲った構築物だそうです。
両国の江戸東京博物館の中村座の建物で見ることができますよ。
ところで、現代のお話。
2013年4月に新しくなった銀座の歌舞伎座。
その中に子どもの写真スタジオで有名なスタジオ アリスが出店しています。
ここでは子どもの写真ではなく、歌舞伎ファンが歌舞伎役者に変身できる「歌舞伎なりきりプラン」というサービスを行っています。
本格的な衣裳、かつら、大道具、小道具を使って、私も歌舞伎役者に変身してみたいな、とちょっとだけ思ってます!