浅草寺 雷門

三遊亭圓生さんの「無学者(やかん)」という落語の中に、無学の人(普通の人かな)が知ったかぶりのご隠居に、言葉の語源などを聞いて突っ込む噺がある。その噺の中で、最初ご隠居が愚者に対して

愚者 「浅草のかんぬぉんへ行っておめぇりをしましてね」
ご隠居『どこへ行った? 浅草に何かい、かんのんなんてものができたのか?』
愚者 「できやしねぇや、昔からある」
・・・
ご隠居『おまえの言うのはそれは、金龍山浅草寺に安置し奉るところの聖観世音菩薩のことだ。
あれは本来はかんおんという』
・・・

と出てくる金龍山浅草寺に行ってきました。江戸の昔は、この裏に吉原があったということで、落語にもよく出てきますよね。

 

江戸33観音様札所めぐりを始めたいと思ってお参りをしに行ったのですが
本堂の内陣に上がってお参りをさせていただけると聞いて、初めて靴を脱いで中にあげていただきました。
本堂にはお参りの人でごった返しているのに、お堂に上がってのお参りでは、とても静かなところで、座ってしっかりとお祈りをすることができます。
『畳敷の内陣、コンクリート敷の外陣とに分けられており、内陣中央にはご本尊聖観世音菩薩を奉安する御宮殿(ごくうでん)がある。御宮殿内には、ご秘仏本尊聖観世音菩薩、慈覚大師作のお前立ご本尊(12月13日お開扉)の他、徳川家康、徳川家光、公遵法親王などの護持仏であった観音像が奉安されている。御宮殿の左右には梵天・帝釈天の二天がまつられ、またご本尊の脇侍(きょうじ・わきじ)としては内陣右奥に不動明王、左奥には愛染(あいぜん)明王がまつられている。』と浅草寺のホームページを読んで、ゆっくりお参りをすることができました。

 

ところで、雷門。
浅草寺にお参りに行く多くの人が最初に通る門ですが、ここには、風神様と雷神様が祀られています。
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『奉安された当初は、伽藍守護のために、風水害または火災からの除難を目的としてこの二神がまつられた・・・』ということで、現在も風神様と雷神様がいらっしゃるのに、風神様が忘れられてない?

ちょっと話が飛びますが、どなたかの「たがや」という落語の中で、花火の掛け声が、本当はたまやとかぎやという花火師の屋号が、なぜか「た~まや~」だけになっちゃった、というお話をされていましたが、風神様と雷神様もいつの間にか雷神様だけになってしまったんだろうか・・・。

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ちなみに、雷門(かみなりもん)の風神様の前に説明書きがありました。これによると「風雷神門(ふうらいじんもん)」とカッコつきで書かれています。やはり語呂が悪かったのかなぁ。
風袋(かざぶくろ)を担いで天空を駆ける風神と、虎の皮の褌(ふんどし)を〆連呼(れんこ)を打つ雷神の姿の雷神が祀られている「風雷神門」は、浅草寺参詣の入り口にあたる「総門」です。

 

 

 

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おまけ
銀座線の浅草駅の浅草寺への一番出口を出たところに、鬼瓦が飾ってあります。
「浅草守護鬼瓦」
この鬼瓦は、かつて浅草寺「宝蔵門」の大屋根に据えられていた一対のうちのひとつで、絶えず上空から浅草の街を見守っておりました。
門の大改修(平成19年)に伴い、屋根瓦は全て交換されましたが、浅草を知るこの鬼瓦は、当地を訪れる人々を護る新たなシンボルとしてここに設置されました。
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