酉の市

酉の市と言えば、熊手。たくさんの金銀財宝、おめでたいものがたくさんついている熊手が目を引きますね。

IMG_1128222酉の市は江戸時代から続いていて、当時は、現在の足立区花畑の大鷲神社を「上酉」、千住にある勝専寺を「中酉」、浅草の鷲神社を「下酉」と言ってお参りされていたとか。
浮世絵にもたくさん描かれているようです。

右の歌川広重『名所江戸百景』の「浅草田圃酉の町」も吉原妓楼の一室から、鷲神社へ参る人の賑いを望んでいる浮世絵だそうです。

11月の酉の日に行われる年中行事であるということで、現在では、いろいろな場所で同じ日に酉の市が開かれています。

 

今年の酉の市は11/3,15,27の3の酉までです。

江戸時代後期から、最も著名な酉の市は、吉原のすぐそばだった浅草の鷲在山長国寺(じゅざいさん・ちょうこくじ)境内の鷲大明神社で行われた酉の市だそうです。
明治になって神仏分離令が出るまでは、長国寺境内に鷲神社があったんですね。明治初年に分けられたのだとか。
現在でも、鷲神社でお参りをして、左に抜けるとすぐそこは鷲在山長国寺になります。
熊手を売っているお店もどちらの境内なのかわからないくらいひしめき合っています。
ootorijinja

suzu kanjushi

境内に入るときに、神主さんが鳥居の両脇にいてお祓いをしてくれます。
お参りするときに鳴らす鈴にはひもがついていて、ご本尊につながっているのだとか。

 

「本年もお守りいただいてありがとうございます。来年もいい年になりますように!」

今年は3の酉までで火事が多いとされて気になるので、お台所にも火の用心!
kakkomehikeshi


昔の酉の市では、お祭りの時に買って帰る縁起物のお土産として、頭の芋(とうのいも)と呼ばれる八頭(お芋)と黄金餅(こがねもち)という粟餅(あわもち)があったそうです。残念ながら頭の芋のお店は境内右側にある1件だけ、黄金餅は今はなく、代わりに切山椒(きりざんしょう)になったとか。切山椒はすあまのお菓子に山椒の粉が入っているような感じで、いい香りのするお菓子でした。kirizansyo

 

 

参考資料
酉の市とは