「風呂敷」という落語がある。
亭主が留守のところに亭主の友達の男が遊びに来る。
男を家に入れて2人でお茶を飲んでいると、まだまだ帰ってこないと思っていた亭主が思いもかけず早くに帰ってくる。
やきもち焼の亭主に見つからないようにあわてて押し入れに男を隠し、兄さんのところに相談に来る。
相談された兄さんは渋々ながら相談に乗り、「近くで間男騒動があって風呂敷をかけて押し入れの間男を逃がしてきたところだよ」、という話を作り上げ、「覚えておくといいぞ、こうやってやるんだよ」、と言いながら、風呂敷を亭主にかぶせて押し入れの男を逃がす。
昔から手近にあった「風呂敷」が題材になっている。
「包む」ことで内と外を分け、中のものをことのほか大切にする、そういう文化が日本に根づいていますね。伝え続けたい文化です。
先日、日本風呂敷教会の開催する風呂敷の包み方教室に出席してきました。
スイカやメロンなどの丸いものを持ち運ぶための結び方、簡単にエコバックの代わりになるバックの結び方、ワインやお酒を運べる包み方・・・。
ほんのちょっとの基本がわかると、面白いように結べるようになります。
エコバックの代わりに風呂敷・・・。どうでしょう。
風呂敷の歴史は古く、室町時代ごろにさかのぼる。
蒸し風呂が当たり前だったころ、風呂に入るために敷く布をさして風呂敷、という言葉ができたとか。
江戸時代になり、江戸では「湯屋」といったお金(銭)を払ってお湯に入れる銭湯が始まり、その時、銭湯に持っていくものを包んだり、衣類などを包むのに使われ始めるのだそうな。
今では風呂敷の語源など、考えられることもなく、日本的な布地を使って「包む」「持ち運ぶ」ための道具となる。
以前は和服の反物と同じ幅のものを縫い合わせて作られていたので、大きさなどの規格もそれに沿ったものだったんだそうだ。
包む、運ぶ、ための布として、折りかたはしっかりしているとか。
現在は、風呂敷の素材によって、洗濯機で洗えるものもあり、防水加工されている布もあるということでより使いやすくなっている
風呂敷の素材→