11代徳川家斉の世の文化2年(1805年)の江戸日本橋を描いた絵巻が、日本橋保存会などによって1.4倍に拡大複製されて、地下鉄三越駅前のコンコースに展示されている。
今日はそれを見に行ってきた。
ドイツの収集家がコレクションしていたとかで、収集家の死によってベルリンの国立アジア美術館に移管される1990年代までその存在が知られていなかった絵巻だそうである。
日本橋から神田の今川橋までの大通りが事細かに描かれている。
その人ごみのすごいことといったら・・・。江戸時代の過密ぶりがよくわかる。
この絵巻に出てくる7つの町の中に、1671人の人(女性200人)、犬が20匹、馬が13頭、牛4頭、さる1匹、鷹2羽だそうだ。
大神宮のお札売りが売り歩いていたり、かまぼこやが魚を細かくたたいていたり、天秤棒を担いだぼてうりから、杖を突いたあんまさんまで、実に細かく生活をうつしている。
地下鉄三越駅前のコンコースでは、お店の名前と商っている内容だけでなく、見逃してしまいそうな行商人の説明までこと細かくメモしてくれている。何時間でも楽しめる場所だった。
【参考】
http://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2009/1130/
大江戸探見―人と町のなるほど史