江戸城を立てるための木材などを運ぶために、江戸城の周りでは水路がつくられ発展していった。
江戸時代のお江戸では、江戸城の周りに作られた神田上水と玉川上水という大きな二つの水系から飲み水を得ていたそうだ。これを水道(すいどう)という。
今の水道とはちょっとちがう・・・。
その水系から離れたところにある場所では水屋と言う職業の人が、水系から水を買って(?)きて船で運び、船から天秤棒を担いで各家々に水を売り歩いた。これを水屋さんという。
すごい重労働。
それと水を待っている人たちの命に関わる大切なお仕事。
決められた時間にきちんきちんと届けていたという。おまけに長屋のかみさん連中の大好きないい男が多かったらしい。
深川あたりでも、井戸の水は飲み水には適さなかったと聞く。
『水屋の富』という落語がある。
長屋に住んでいる水屋の仕事をしている男が、富くじ(今の宝くじ)を買って一等に当たる。
千両!!
喜びもつかの間、受け取った金子(きんす)をどこにしまえばいいか困り、ノイローゼ状態で水売りの仕事へも出られなくなる。。。
今日、深川江戸資料館というところに行ってきた。ボランティアの説明員の人がとても丁寧に説明してくれて、2時間ちかく歩き回って見学をしてきた。
長屋では個人や家族の空間という感じはなく、全てがオープンと言った感じをうけた。(共同のトイレまでが防犯のためか上半分があいた扉になっている)
町々には木戸があり夜は閉められるので怪しい人は入ってこない。とは言えプライベート空間はまったくない。
水屋の気持ちは現代人には考えもおよばない気がする。
深川江戸資料館には、勉強のために落語家さんも来ることが多いと言う。
館内の建物などもハリボテではなく、昔の文献を参考に実際と同じように建てられ、置いてあるものもそのまま使えそうな状態になっている。家に上がり込み畳の上に座って昔に思いをはせる。お店にあった大福帳も実際使っていたものであったそうだ。
一時タイムスリップできる、楽しい場所である。
八百屋の長火鉢の前に座って、店内を見回す!