日本には季節があります。
春になると、昔はヨモギを取りに行って草もちを作ったり、のびるというラッキョウのようなものを取りに行って味噌をつけて食べたりしていました。つくしもそうですね。
今は、衛生上問題があるかもしれないというので勧めることもできません。
とっても残念ですね。
そういえば、もうちょっと後ですが、つつじの季節、つつじの花をとって吸うと、甘い蜜を吸うこともできたのに、今では薬がかかっているとかでそれもできないのが残念です。
日本人は季節をとっても大事にしてきました。
江戸時代の初鰹(はつがつお)と一緒ですね。
女房を質に入れても食べたい、というくらいですから。
和服もとても季節と関係しています。
袷(あわせ)、単衣(ひとえ)、絽(ろ)に紗(しゃ)。がらにしても季節に沿ったものでないと、恥ずかしいといわれます。
もう一つは私の大好きな和菓子。
ケーキはショートケーキの苺でも、モンブランの栗でも、いつでも食べられますが、和菓子は季節に沿っています。
桜餅、菱餅、草もち、柏餅、月見団子・・・。
言葉だけでも季節を感じますね。
鶴屋八幡なら3月は早わらびや若草
鶴屋吉信であれば「花みやび」や「花かがり」などがあります。
ただおいしい、だけでなく、季節、旬を想いながら和菓子を楽しみたいですね。